仮面うつ病を患っている人というのは、専門医がみれば一発で見抜くでしょうが、普通の人が普通に接していれは特別精神疾患を患っているようには見えないものです。
自分は仮面うつ病になった事は極一部の親しい友人にしか話していませんでした。その為、久しぶり会う友人は私が仮面うつ病だという状況を把握していませんから、つまらない事で衝突することが度々ありました。
親しい友人が気を使ってくれて、皆と会う場を設けてくれるのですが、カラオケ等に行った時、自分は早く帰りたい。歌も聞くだけで良いと当時は思っていました。
その為、友人が、次歌いなよと言ってくる言葉にカチンときてしまうのです。こっちは帰りたくて仕方がないのです。
今までの私なら、飲み物が来る前に1番最初に歌うのが殆どでした。それが大仏のように座っているだけなのですから、流石にいつもと違うなとは思っても仮面うつ病に侵されている事は気づきません。
逆に気づかれても嫌なのですが。
この状況で1番辛かったのは折角集まった友人と楽しく過ごせなかった事で、こういった場を作ってくれた親友にも申し訳ない気もちで心の中は支配されていました。
素直に友人の言葉を受け入れられないのも辛かったです。最初は本当になんだか、他人行儀でした。
でも、親友の度重なるセッティングによって徐々に状態はよくなってきました。
友人と居るのが楽しい感覚が戻ってきたのは、仮面うつ病になって10か月が経った頃のことです。
その頃はまだ薬は飲んでいましたがかなり状態はよくなっていて、完治する3ヶ月前のことでした。
完治した時に感じたのは、薬も確かに有効的ですがやはり外に出て友人と食事をしたり、ボーリングをしたり、カラオケ等に行くような事もしないと完治は難しいんだと言う事です。